新党改革の「新党改革 2016 約束」を読んでみた【参議院選挙2016マニフェスト公約を評価・まとめ】
新党改革の「新党改革 2016 約束」を読んでみました。新党改革は悪名高い前東京都知事の舛添要一が中心となって作られた党です。現在の新党改革所属の国会議員は代表を務める荒井広幸参議院の1人のみです。2010年の参議院議員通常選挙において比例区での得票率が2.0%を超えたため、ぎりぎり政党要件を満たしていますが、来る選挙で政党要件を失うかもしれません。マニフェストを見てみると、国会議員1人とは思えないボリュームです。民進党のそれをはるかに凌駕しています。ページ数はなんと54ページもあり、読むだけで疲れてしまいますが、それだけ政策には自信があるのでしょう。
新党改革の「新党改革 2016 約束」の「豊かな社会へのアプローチ」について
「家庭ノミクス」と「共助力」をキーワードに政治が考えられています。「家庭ノミクス」は家庭を起点にした戦略的成長政策で、「共助力」はみんなで補い合い、助け合っていくことだと言っています。私たち「改革」は民進党や共産党といった他の野党の「政策なし」「批判だけ」「選挙めあての野合」とは一線を画すとしています。討論などを聞いていても、政策を是々非々で判断しているので、健全野党だと思います。参議院については次のような独自の考えを持ってらっしゃいます。1、会派ばかりでなく個人が法案の提出権を持つことにする
2、党議拘束はこれを廃止する
3、決算重視の審議を強める
4、そして請願審査のための常任委員会をつくり、民意を吸収することに徹底する
5、日銀総裁、原子力規制委員会委員長等の任命に必要な同意人事は参議院だけに与える
「新党改革 2016 約束」より抜粋
それに加えて、参議院は首相の指名権を返上する、そして閣僚を送り出すことをやめるということを提案しています。賛否は分かれると思いますが、より具体性があり、議論のたたき台になるのではないでしょうか。2013年時点の「過去三年間の国会活動調査」でも、荒井広幸新党改革 代表が議員立法発議回数1位となり、「小さな党では何も出来ない」というのは、全くの見当違いであることを証明しています。国会議員仕事は法律を作ることですから、その面では一番働いていると言えるかもしれません。
新党改革の「新党改革 2016 約束」の「共助力ってなに?」について
国民総ヘルパー社会づくり、寄附文化、ベルマーク運動やエコキャップ運動等住民参加による社会貢献型の活動、消防団を誇り感謝するなどの、お互いが助け合い補い合って社会を豊かにする、そして自分も成長することが「共助力」であり、大切だと説いています。年金改革では、払った分の1.5倍以上受け取れることを約束する「年金通帳」を配布して、いつでも将来もらえる額が見れるようにするとしています。詳細が無いので、どのようにして1.5倍を保障するのかわかりませんが、単純に人口ピラミッドを考えると無理だと思います。可能であるなら、詳細な説明が欲しいところです。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「安心と希望の社会保障と医療」について
国民年金、介護保険、医療保険の一体化を推進し、スリーインワン保険と名付けています。スリーインワン保険については、詳細な説明がないので、判断できません。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「働く、学ぶ」について
夫婦別姓の使用を選択性にするとしています。待機児童解消のための財源は、雇用保険の積立金の6兆円や、一般財源からの年1500億円の繰入金を1000億までとして、残高500億円を活用することを提言しています。財源をきちんと示していて、良いと思います。私は赤字国債を発行して対処すべきだと思います。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「超・原発社会へ」について
消費者が自ら電気を創るというプロシューマ、つまり自給自足の「プロシューマ型社会」をてこに超・原発社会をつくってゆくとしています。プロシューマ型社会が実現するまでの移行期には、高効率の火力発電を地域のベースロード電源として活用するとしています。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「経済成長の「質」戦略(家庭ノミクスです)」について
アベノミクスを成功させることが必要だと考えており、民進・共産・社民・生活の野合を批判しています。私と同意見です。消費税については、『国民生活に直結する消費増税などは、手続き上選挙の審判を仰ぐのが当然です。将来的には、消費税の増税は必要であるが、経済状況を見て決める。今の経済状況下では増税すべきではない』とした上で、増税延期を評価しています。「増税により、景気が悪くなって税収が下がっては元も子もありません。」と言っているので、経済学の常識がある数少ない野党の政治家だと思います。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「防災・減災対策と首都機能移転」について
優良な防災用品を購入したり、地域の防災訓練に参加する、自宅の耐震診断を行う等の自発的な取組行為に対して「安全・安心ポイント」を付与し、そのポイントを、防災・防犯分野のグッズや設備購入、住宅の改修、固定資産税の支払いや寄附などに使えるようにするとしています。独自の案で検討しても良いかと思います。地震保険を国民皆保険制度にするとも謳っています。これは賛成です。新党改革の「新党改革 2016 約束」の「脱原発する、ただ一つの保守政党です」について
原子力技術の必要性は書かれていません。原子力は何も電力だけではありません。原発再稼働や新増設はまだしも、輸出も行うべきではないとしています。このような考えでは、日本の銀視力技術は衰退するでしょう。