日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」を読んでみた【参議院選挙2016マニフェスト公約を評価・まとめ】
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」を読んでみました。筆者が最も期待する野党が日本のこころを大切にする党です。愛国政治家の集まりで、「Japan First」を貫き、日本の国益を最優先に考える党です。日本国憲法草案も示しています。「立ち上がれ日本」の時から応援しているのですが、徐々に勢力を落としていき、現在に至ります。政策や信念は素晴らしいのですが、世論に問いかけるのは下手なのかもしれません。日本のこころを大切にする党は狡猾さを身に付ける必要があると思います。筆者がホームページで探したところ、PDFでまとめたマニフェスト(公約集)はありませんでした(6月23日現在)。ホームページで箇条書きの公約があるだけです。本気で党勢拡大を狙うなら、分厚いマニフェスト(公約集)を用意すべきです。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「1 我が党は、長い歴史と伝統を持つ日本の国柄と日本人のこころを大切にした、日本人の手による自主憲法の制定を目指す。」について
1.憲法上の天皇の位置付けを検討
2.国家緊急権に関する規定の整備
3.自衛のための戦力の保持
4.憲法改正の発議要件の緩和
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
天皇を日本国の元首と位置付け、緊急事態条項の整備、自衛隊を軍と認定、憲法改正の発議要件緩和など、どれも必要なことです。草案では憲法改正発議要件を衆議院及び参議院の五分の三以上としています。筆者は過半数で良いと思います。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「2 我が党は、家族を基底においた温かな社会を創り、国民ひとりひとりが夢を持ち、充実した日々を過ごせる国の実現を目指す。」について
1.貧困対策の充実
2.一人親世帯への支援策の充実
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
方針自体は素晴らしいのですが、どちらも具体策は載っていませんので説明不足です。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「3 我が党は、人口が減少する中で、子育て世代を支援し、安心して子供を産み育てられる環境の整備を目指す。」について
1.育児休暇制度等の制度・運用の充実
2.扶養する子供の数が多いほど税制上有利となる制度の検討等子育て支援制度の充実
3.税制・年金制度において非婚化・晩婚化対策を実施
4.近居や二世帯・三世帯住宅に対する支援制度の充実
5.労働時間の短縮
6.保育士への支援拡大
7.不妊治療への助成拡大
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
扶養する子供の数が多いほど税制上有利となる制度は、良いと思います。日本を人口増加傾向にしていくには、一般所得の家計で子供が多くても生活できることを政府が示す必要があります。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「4 我が党は、正しい歴史観と道徳観を持ち、国際的に高水準の学力を持つ日本人を育てる教育を目指す。」について
1.国際的に第一級の知力と科学技術の革新力を持たせるための教育の重視
2.「独立自尊」の精神を養い、愛国心を育む教育
3.社会における公正と秩序を維持するための規範・道徳教育
4.子供の能力・特性に合わせた教育環境の整備、専修学校等を活用した労働市場のミスマッチの解消
5.バウチャー制度(供給サイドから需要サイドへ税を投入)による子育て・教育政策の拡充により、親の経済格差によらず子供の教育を受ける機会を保障
6.返済不要奨学金の充実等、親の経済格差により教育の不平等が生じない制度の確立
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
バウチャー制度(供給サイドから需要サイドへ税を投入)による子育て・教育政策の拡充とありますが、このバウチャー制度の内容がよくわかりません。説明不足です。返済不要奨学金の充実は優秀な人材だけに適用すべきです。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「5 我が党は、経済の成長戦略を推進し、個人所得の向上を図り、豊かな社会を実現すること及び社会基盤(インフラ)の強化を徹底して推進することを目指す。」について
1.消費税マイレージを導入する。
2.2030年までに名目GDP750兆円、一人当たり国民所得世界一(人口3000万人以上の国の中で)を目指す経済成長政策を推進する。
3.異次元の財政政策を出動し、個人消費の拡大による経済活性化を図る。
4.投資効果の高い公共事業の拡大を図り、老朽化した社会資本の更新・高度化を図ることにより、経済の活性化・効率化を目指す。
5.1人当たりの生産性の向上を図る。
6.経済成長を阻害してきた岩盤規制を打破するとともに、不必要な諸手続等の簡素合理化を図る。
7.国民の健康・安全を確保しつつ、自由かつ公正な市場を守るために必要最小限度の規制・ルールへの転換を図る。また、規制・ルールの透明化を徹底する。
8.公正かつ効率的に生産要素を割り振る社会システム(特に資本市場・労働市場)の構築、失敗しても再チャレンジ可能なセーフティーネットの整備を図る。
9.徹底した競争政策(新規参入規制の撤廃、敗者復活を可能とする破綻処理制度等)による競争力の強化を図る。
10.国益を踏まえた自由貿易圏の拡大
11.行政機関の許認可の不作為を防止するため、原則見なし承認制度を採用し、裁量的な規制権限を付与する法律には一定期間経過後のサンセット(廃止・見直し)条項を盛り込む。
12.消費税の再増税を当分の間停止する。軽減税率の導入に反対する。
13.安全性が確認された原発は再稼働し、再生可能エネルギーの開発も進め、多様で安定したエネルギーのベストミックスを実現する。
14.東日本大震災と熊本地震の被災地復興と被災者支援に全力で取り組む。
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
消費税マイレージの導入は非常に興味深く、検討の価値はあるので、是非検討を進めて頂きたいとおもいます。詳しくはこちらに載っています。消費税の再増税を当分の間停止や軽減税率の導入に反対などは大賛成です。多様で安定したエネルギーのベストミックスの実現も日本経済にはプラスです。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「6 我が党は、医療制度、公的年金制度、介護制度等の改革を行い、生涯にわたり安心して暮らせる社会保障制度を構築することを目指す。」について
1.マイナンバーを活用して、国税、地方税、社会保険等の公的・準公的負担額を正確に把握できるので、その活用を図り、世代間の不公平が生じないような税制、社会保険等の持続可能な制度設計及び制度運用を行うことを検討する。
2.患者の選択肢を広げるための混合診療の解禁、医療費自己負担割合の一律化を検討する。
3.高所得者、高資産家等への年金、医療費の負担の適正化を図る。
4.同一労働同一賃金の徹底や組合組織化等により非正規雇用労働者の待遇を大幅に改善、より付加価値の高い産業に労働力が円滑に移動できる流動性の高い労働市場を形成する。
5.生活保護制度を見直し、給付付き税額控除制度の導入による最低所得保障と一体化を図る。また、生活保護者への医療制度の改革を推進する。
6.介護に携わる人全体の待遇を改善し、被介護者、介護者と地域社会による温かい、つながりの場を育てる。
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
マイナンバーはぜひ活用してください。歳入庁の設立も検討すべきだと思います。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「7 我が党は、外交力及び国防力の強化による確固たる安全保障の構築を目指す。また、北朝鮮による全ての拉致被害者の早期救出を目指す。」について
1.個別的・集団的自衛権行使の要件を明確化する安全保障基本法制の整備を注視する。
2.日米地位協定・ガイドラインの見直し、日米同盟とそれによる抑止力の強化
3.平時の領域警備や武力攻撃に至らないグレーゾーン事態に関する法整備(領域警備法の制定、自衛隊法・周辺事態法等の改正)
4.我が国の国情に添った防衛力の強化、防衛予算の拡充
5.国境地域や基地・原発周辺等、安全保障上重要な土地の取引と使用を規制
6.インテリジェンス機能の強化
7.領土問題に関する専担部署の設置及び国内啓蒙・対外広報発信体制の強化並びに海上保安庁等の強化及び具体的運用の検討
8.在外邦人の保護規定の見直し(北朝鮮拉致被害者救出が可能となるようにする。)
9.歴史問題等に関する専担部署の設置及び国内啓蒙・対外広報発信体制の強化並びにいわゆる慰安婦問題、南京事件、世界遺産登録等について歴史的事実を明らかにし、日本国及び日本国民の尊厳と名誉を守る。
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
素晴らしいと思います。さすが保守本流です。これらが全て実行できれば、しばらくの間は日本は安泰でしょう。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「8 我が党は、統治機構(立法、行政、国と地方)の抜本的改革を目指す。」について
1.衆議院、参議院の役割分担の見直し(現行憲法の枠内で可能なものは実行する。)
2.国の行政の役割の見直し(国の役割の一層の限定化。国の役割を外交・安全保障・マクロ経済政策等に絞り込み強化)
3.危機管理機能の一層の強化(現行憲法の枠内で)
4.地方への移管(内政は、原則として地方・都市の自立的経営に任せる。)
5.倒産のリスクを負う自治体経営、自治体破綻制度の創設
6.徹底的な行財政改革、政策立案体制の向上と国会議員定数の削減
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
こちらを読むと、一見地方分権化へ賛成のようですが、実際はどうなのでしょう。国会議員の給料は減らすべきだと思いますが、定数を削減するのは、国民の意見を反映しにくくなるという点で反対です。
日本のこころを大切にする党の「参議院選挙2016選挙公約」の「9 我が党は、日本各地で、国際文化交流の祭典を催し、日本が、世界の文化が輝き、溢れ、交流する場となることを目指す。」について
1.日本各地で、国際文化交流の祭典を催し、地方創生に資する。
2.文化による国際貢献、「世界の文化が輝き溢れ、交流する場」の実現
3.東京オリンピック・パラリンピックを機に、スポーツを通して健康寿命を延ばし、世界の見本となる高齢社会を実現
日本のこころを大切にする党のホームページ「参議院選挙2016選挙公約」より抜粋
日本各地で祭典を行うことは賛成です。日本にはそれぞれの地域の文化があり、国際社会へ発信していくべきです。